清香会のみなさまへ

拝啓　春の光に新緑がまぶしく映えるこのごろ、皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。日頃より東京女子学園の教育に対しまして、深いご理解と厚いご支援を賜わり衷心より御礼申し上げます。

さて、本学園は2023年に創立120周年を迎えます。

これまで、社会で活躍する女性、自立した女性を育て、多くの卒業生を輩出し、その教育実績につきまして評価をいただいてまいりました。一方で、この間の社会の変動は激しく、近年はとりわけ加速化しております。また、グローバル社会・情報化社会の到来と軌を一にして教育の在り方も必然的に問われてきておりますことはご存知のとおりです。

このような社会の変化のなか、少子化・男女共同参画・ジェンダーフリー・大学入試改革などの要望の高まりから、受験生の共学化志向、大学付属志向が強まりました。ゆえに、東京女子学園理事会では、未来の教育を模索する議論をかさね、2023年度より男女共学化を図る決定をするに至りました。また、それに伴い女子の名を冠した校名を「芝国際中学校・高等学校」（東京都届出予定）と変更することになります。

建学の精神「教養と行動力を兼ね備えたひと」と教育理念「人の中なる人となれ」に支えられた東京女子学園の120年におよぶ伝統と、時代が求める革新とを調和させ、これまで培ってきた特徴や強みをジェンダーの区別をすることなく今後も継承してまいる所存です。

そして、日本で唯一サイエンスに特化したインターナショナル・スクールと校舎を共有し、教育連携のもとこれからの100年に向かって、本学園が一層の高い名声を得ますよう、理事会・教職員一同がともに身を引き締めて新しい教育を進めてまいります。

学校としては新たな社会貢献への挑戦となりますが、清香会の皆様には引き続き誠心誠意対応してまいりますのでどうかご安心下さい。

敬具

東京女子学園理事長　　高津稲穂
　　　　　　校　長　　河添　健

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