2017.02.20 教育
人を裁くってどういうこと? ~中3「模擬裁判」開廷~
いざ開廷! | 証拠を提示しながら | 疑問があったら質問 |
傍聴者も主体的に | 弁護士も質問 | 審議も本格的 |
2月15日(水)、中学3年生が社会科の授業の一環として「模擬裁判」を行いました。 裁判のテーマは放火事件。生徒はそれぞれ裁判官・裁判員・検察官・弁護人・廷吏・傍聴人になりきって、裁判法廷を模した会場で役割を演じました。大まかなシナリオは出来上がっていますが、今年度から証拠の捉え方や判決文は生徒たちが一から考えることを試み、より臨場感の溢れる白熱した議論を交わすことが出来ました。生徒は事前に裁判傍聴を希望するほど熱心に取り組み、準備の成果が表れた形となりました。
模擬裁判を行うにあたり、法曹界より第一東京弁護士会から3名の弁護士の先生をお招きし、1月ごろから事前指導にもご協力いただきました。第一東京弁護士会から先生方をお迎えしての模擬裁判開催は、もう20年以上になります。本番では証人としてご協力いただき、また弁護士としての実際の法廷での仕事や、職業について生徒からの質問にもお答えいただくことが出来ました。生徒は「裁判」という機会の大切さを、より深く理解してくれたことと思います。
~授業担当者の思い~
18歳選挙権や裁判員制度などが実施され、中学・高校時代の中で、自分の意見や価値観をしっかりと持つことがますます重要になってきています。
また、裁判所は司法権の役割を持っており、国の大事な政治機関であるため、実質的に裁判に参加することは政治に参加することと同等であると担当者は捉えています。しかし、近年の世論を見る限り、積極的に政治的な話題に踏み込もうとする若年者は少ないようです。
まだ中学生ですが、早い段階から世の中の動きについての洞察力を深めることは重要であると考えています。日頃から政治経済の授業において、政治への興味関心を持つことの重要性には言及していますが、このような機会を通してより身近に裁判や政治と言ったものを感じてもらえると嬉しく思います。また同時に、自らの意見を表現し、議論を行うことの大切さも改めて感じさせられる時間となり、大変有意義でした。 (社会科教諭 Y.K)