2015.12.25 過去のニュース
東京女子学園のアクティブラーニング
授業では、ただ座って聞いているだけでは半年後、その知識は5%しか残っていません。しかし、アクティブ・ラーニングで友達に教えたり、発表すると90%が知識として蓄えられます。
さて、次に本学園の生徒が取り組んでいるアクティブ・ラーニングの授業の様子や、特徴のある授業をいくつかご紹介いたします。
中学1年の英語: サンタクロースに英語で手紙を書きます。ノルウェーのサンタさんに本当に郵便で送ります。健康を気遣ったり、プレゼントをお願いしたり、トナカイさんにもお声をかけたりとかわいい手紙が出来上がりました。返事を生徒たちは楽しみにしています。キレイな絵ハガキが送られてきます。
中学2年の数学: 「ビュフォンの針の問題」という「確率」の実験です。楊枝を均等な間隔に引かれた平行線の上に落とし、どの位の割合で線上に楊枝が落ちるかの実験です。生徒の予想は「適当に落とすから割合はバラバラのはず!」。しかし、2~3回落としたところで、「え~、おかしい!また、同じだ!」生徒は嬉々として実験をしていました。数学の世界を身近に体験する授業です。
中学2年の社会: 江戸時代の学習。グループごとにテーマを決めて、夏前から博物館や図書館で調べ学習を行いました。12月には発表です。江戸の経済・参勤交代・江戸庶民のおしゃれなど、工夫を凝らした発表が見られそうです。今は、プレゼンテーションに向けてPCへデータを整理入力しています。
中学3年の英語: 物語を英語で読み、エンディングを英語でディスカッションをして創作し、英語で発表しました。
中学3年の理科:
「環境問題」に取り組んでいます。海洋生物・森林破壊・オゾン層の破壊・再生可能エネルギー・酸性雨などをテーマにグループ学習です。発表形式はグル―プによって様々。模造紙・紙芝居・プロジェクター・電子黒板など、変化に富んでいました。
高校3年の現代文:
「羅生門」成立秘話とでもいうものです。
「羅生門」は高校1年の教材で、既に1年次で学習していますが、それを3年生になって、深く掘り下げます。芥川龍之介は、この「羅生門」と「鼻」を同時期に同じ理由で書き、「鼻」が漱石の目にとまり、作家デビューしました。両作品とも周囲の反対にあって結婚を断念、失恋した思いを忘れるため「現状を離れたなるべく愉快な作品」を書こうとして描いたものです。「羅生門」は周囲の反対=「傍観者のエゴイズム」を盗人になった下人が、京都の町へ盗人へと変身して復讐を遂げるという、芥川に果たせなかったことを下人に託して描いた作品として愉快なものになりました。あの暗い物語は実は愉快な作品なのです。
一方「鼻」は残念なことに、傍観者のエゴイズムの中に立ち尽くすしかない形で主人公禅知内具が描かれ、気疲れしか残らない作品となってしまいました。しかし皮肉にもこれが漱石の目に留まり愉快な作品であると評されたのです。
さて、この失恋の相手というのが、なんと東京女子学園の卒業生の吉田弥生さん。芥川と文学談義ができるほどの才媛であったといわれます。「この失恋がなかったら、作家芥川は誕生していなかったかもしれない」ということに、生徒は興味と芥川に親近感を持ち、ほかの作品も読んでみようという感想を持ちました。
本校の生徒は元気いっぱいに、毎日《学び》に励んでいます。生徒の顔が上を向く授業、自分の意見を積極的に構築する授業、自分の意見を発表する授業、アクティブ・ラーニングを初め様々な形式で授業が行われています。東京女子学園の授業は≪思考力≫≪創造力≫≪協働力≫≪コミュニケーション力≫の伸長を目指す授業です。
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